COLUMNコラム
第3回 医療法人と株式会社の相違
2012-12-18
医療法人
株式会社は会社法に基づく法人であるが、医療法人は医療法を根拠とする法人である。医療法人の場合、株式会社の意思決定機関である株主総会にあたるのが社員総会であり、社員総会の議事は、定款の変更、社員の除名、解散等の議決を除き、出席した社員の議決数の過半数で決議される。
但し、医療法人の議決権は、議決権者である社員が1人1議決権を有しており、株式会社のように出資割合の多寡により議決権が左右されることはない。又、出資者でなくても社員になることが可能である。
従って、支配権という意味では、株式会社の場合、出資割合が重要であるが、医療法人
(社会医療法人及び特定医療法人を除く)は、社員の選定が重要である。
出資持分のある医療法人の場合、出資者は株式会社のように剰余金の分配を受けることが医療法54条の規定により禁止されている。剰余金の分配は、表にもあるように社員資格を有する者が退社する時か、解散の時だけである。